子宮内膜症・チョコレート嚢胞・月経随伴性気胸とは

子宮内膜症について
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momo
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皆さんは、子宮内膜症という病気をご存知ですか?



実は私は鍼灸師になる前にというか鍼灸師になるための専門学校に通っている時に、子宮内膜症のチョコレート嚢胞と診断を受け手術をしました。

この病気、「再発しやすいよ」とお医者さんからも言われており、手術後も月経随伴性気胸(胸郭子宮内膜症)の症状があり、再発防止や月経随伴性気胸を止めるためにも、ピルを飲むか肺の一部を切除するかと言われ、仕方なくピルを飲んでいたのですが、閃輝暗点(突然ギザギザしたものが見え始め、ギザギザが大きくなっていき一部視野が欠損し、それが20分くらい続き、その後、寒気や頭痛が起きるものです。)という副作用が出て中止となり、肺の切除などしたくないのでそのまま経過観察となり現在に至ります。

まずは子宮内膜症がどのような病気なのかをお伝えしたいと思います。

子宮内膜症とは

子宮の内側を覆っている内膜とよく似た組織が子宮内膜以外の場所にできる病気で、発症する部位によって病名が異なり、「腹膜子宮内膜症(腹膜病変)」「卵巣子宮内膜症(卵巣チョコレート嚢胞)」「深部子宮内膜症(ダグラス窩・深在性子宮内膜症)」「他臓器子宮内膜症」の4つに分けられます。

何が問題なのか

子宮内膜は月経のたびに増殖し、剥がれて出血し、その組織や血液は膣から外に出ていきます。しかし、別の場所にできて増殖した組織や血液は外に出ることができず、他の臓器との癒着や炎症を起こし、痛みなどの症状を引き起こします。


例えば、卵巣に内膜組織ができると、月経のたびに卵巣で組織の増殖と出血が起こります。その組織や血液は外に出ることができず、血液などで茶色くどろどろとなったまま卵巣内にたまります。それがチョコレートのようなので「卵巣チョコレート嚢胞」と呼ばれています。
大きくなると腹部に膨張感を覚えます。ねじれたり破裂したりすることがあり、そうなると激痛に襲われます。卵巣がんに変化することもあります。


私はこの「卵巣チョコレート嚢胞」でした。左右の卵巣ともに内膜症になっており、手術は開腹せずに行うことができましたが、他の臓器との癒着がひどかったようで、手術時間も予想より長くかかり、虫垂は使い物にならないくらいひどい状態だったとのことで切られてしまいました。


また、月経随伴性気胸は子宮内膜に似た組織が肺にでき、月経のたびに肺で組織が増殖・出血をします。その影響で肺から胸腔内に空気が漏れ、肺がしぼみ、呼吸困難になったり、息切れがしたり、刺すような痛みなどが起こります。

発生しやすい部位

特に発生しやすいのは「腹膜」「卵巣」「ダグラス窩」の3箇所です。
他には、「卵管」「膀胱」「小腸」「直腸」です。


腹膜:比較的小さな病変が多く、癒着しやすいのが特徴です。

卵巣:上記で説明した通りで、卵巣子宮内膜症(卵巣チョコレート嚢胞)と呼ばれます。

ダグラス窩:ダグラス窩とは子宮後方と直腸の間にあるくぼみのことです。癒着が起こると性交痛や排便痛を引き起こします。

卵管:卵管が狭くなり、不妊の原因となることもあります。

膀胱:排尿痛や血尿がみられます。

小腸:下腹部痛があり、進行すると下血や血便もみられます。

直腸:排便痛や血便・排便障害を起こすこともあります。

まれに「肺」や「へそ」「胃」などに発生するケースもあります。

どんな症状が出るのか

強い月経痛が起こります。
月経時に下腹部痛だけではなく吐き気や頭痛なども起こります。
月経前後にお腹の膨張感があります。
経血量が多くなり、期間も長くなります。
月経痛が年々ひどくなります。
性交痛があります。
排便時に肛門より少し奥の部分が痛みます。
月経時以外にも下腹部痛などがあります。

他には、腰痛・不妊・不正出血・頻尿・めまい・発熱・排便痛など

月経のたびに病巣が増殖していくので、それにつれて痛みも増していくのが特徴です。病巣が発生する場所や病巣の大きさ、癒着の状態などによっても痛みや症状に違いがあり個人差があるので、上記全ての症状が出る訳ではありません。なかには無症状の人もいます。

また、私の場合は月経痛はほとんどなく、経血量も少なく、月経期間も3日で終わっていました。症状としては突然の嘔吐・下痢・下腹部痛とその後の腹部全体の痛みだったので、子宮内膜症と診断を受けるまで、原因がどこにあるのかわからず大腸検査をしたり、胃の検査をしたりしました。ただ、その時は気づかず後から判明したことですが、月経の前に必ず右胸が痛くなっていました。子宮内膜症と診断されるかなり前から軽い月経随伴性気胸が起こっていたのだと思います。

このように、一見婦人科とは関係のなさそうな症状が出る場合もあります。ですから、症状は本当に人それぞれです。

原因

子宮内膜症が起こる原因ははっきりわかっていません。
現在、「子宮内膜移植説」「体腔上皮化生説」「免疫学的異常・幹細胞説」など様々な仮説が立てられているようですが、どれも明かな要因として解明されていないようです。

有力な説としては、子宮内膜を含む月経血が卵管からお腹の中に逆流して、そこにとどまるという説があります。

治療法


薬を使った治療と、手術による治療の二つに大きく分かれます。

薬物治療

  • 対症療法
    鎮痛剤や漢方薬を使って痛みを抑える療法
  • ホルモン療法
    ホルモン剤で月経が来ない状態にして、症状を改善させたり、進行を抑えたりします。

手術療法

  • 保存的手術
    子宮や卵巣を残し、病変だけ取り除く手術です。子宮や卵巣は残したままなので再発の可能性があります。
  • 根治手術
    子宮や卵巣、卵管を全て摘出します。再発の心配がありません。手術後、女性ホルモンの不足で更年期のような症状が出ることがあるので、片方の卵巣を残す場合もあります。

手術の方法としては「開腹手術」か「腹腔鏡手術」の2種類です。

まとめ

momo
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病気の原因がわからず、全ての女性になり得る可能性があり、しかも様々な臓器に影響を及ぼすという、とても厄介な病気です。

他の臓器に影響を及ぼすので、婦人科の症状として出てくるとわかりやすいのですが、私のように最初はウイルス感染と思われたり、消化器系の症状と思われたり、なぜか右胸が痛くなったり、その時は婦人科系の病気とは考えもしなかったので、子宮内膜症とわかるまで時間がかかりました。

ですから、嘔吐や腹痛、腰痛などがあった場合、女性の人は婦人科系も調べてみることをオススメします。

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