整体観念〜人体は小宇宙〜

東洋医学
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皆さんは人間と自然(宇宙)との関わりについて考えたことがありますか?

普段の生活を送っていると、なかなかそのような考え方をすることってあまりありませんよね。

けれど、人は間違いなく自然(宇宙)の中に生きていて、その影響を受けています。

今回は東洋医学の根本となる思想についてお伝えします。

天地人三才思想(てんちじんさんさいしそう)

そもそも人(人間)とは何か。

東洋医学では人は「天の陽気」と「地の陰気」が調和することによって「人の気」が生成されたと考えられています。ここでいう「人の気」とは人間だけを生成するのではなく、地上の万物全てをかたちづくります。

そして、この「天地人三才」の「才」とは「働き」の意味であり、三才は「宇宙の三つの働き」のことを言っています。これを数字で表現すると「1+2=3」となります。

例えば、陰陽の場合で言うなら、
陽を1、陰を2として、1と2は合わさって3という統一体となります。
つまり、万物は陰陽の統一体であるといえます。

そして、この「天地人の三才」の場合は、
1を天、2を地として、1と2を合わせて3という人を示しています。

また、東洋医学で「3」という数字には、無限またはすべてという意味があります。
それは、陰陽である「1+2」が無限のものに化けていくことができるからです。

整体観念

東洋医学では、人は「天の気」と「地の気」によって出来た統一体で、人を大自然(大宇宙)の一環として捉えており、人は自然界に付属する生命体の一つであって、常に自然界の変化に影響を受けています。

ですから、人体の内部(五臓六腑や気血津液など)の仕組みも一つの小自然(小宇宙)と考え、四季の移り変わりなどの自然界(天地の気の変化)の影響を受けていると考えています。

そして、この小宇宙(人体)の五臓六腑などの臓器や組織、器官はそれぞれ皆異なった機能を持ちながらも、相互に協調し助け合い、全体として有機的な繋がりを持った一つの自然(宇宙)のような統一体をなしています。

天人合一思想(てんじんごういつしそう)

これは人体の形と機能とが、天地自然と相応しているとみる思想です。

天に日月有り、人に両目有り。地に九州有り、人に九竅有り。天に雨天有り、人に喜怒有り。天に雷電有り、人に音声有り。天に四時有り、人に四肢有り。天に五音有り、人に五臓有り。天に六律有り、人に六腑有り。

『霊枢』邪客篇

つまり、大宇宙である「大自然」と小宇宙である「人体」のつくりや機能は同じであるということです。

まとめ

東洋医学は西洋医学と違って、体の一部や細部を診るのではなく全体を診る学問です。

そして、人は自然の一部であるという考え方と、人体は臓器、組織、器官がお互いに協力し合いながら生命を維持しているという考え方から、人体は常に自然の変化を受けており、その変化の影響は五臓六腑などの体に現れてきます。

そして、陰陽論や五行論を取り入れながら、体に現れる病気の性質・部位・程度・変化などの情報を把握し治療するのが東洋医学というものです。

参考文献

オールカラー版 基本としくみがよくわかる東洋医学の 教科書

東洋医学講座 第1巻 基礎編

『東洋医学概論』 

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