現代医学と東洋医学

東洋医学
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みなさんが持つ東洋医学のイメージとはどのようなものでしょうか?
漢方・鍼灸・あん摩などと思いつくかと思いますが、
現代医学とはどのような違いがあるのでしょうか。


今回は現代医学と東洋医学の違いについてみていきます。

現代医学

何か不調があって病院に行こうと思う時まず最初に思うのは、
「何科に行けばいいの?」ということではないでしょうか?


骨折したら整形外科
胃が痛い時は内科
目に不調がある時は眼科
息苦しい時は呼吸器科
お尻が痛い時は肛門科などなど


ある部位に不調があれば、
その部位に関連した科のある病院を探して行きますよね。


そして、病院に行ったら、
まず問診票に記入し、必要があればレントゲンをとったり、
採血したりします。


その後、レントゲンや採血の結果をみてお医者さんが病名を判定したり、
症状に合わせた薬を出したり、時には入院したり手術をして、
その症状がなくなるような対処・治療をします。


このように現代の医学は症状の原因をミクロ的に追及するため、
科学的・局所的に様々な検査を行い、
客観的なデータを元に分析し診断をします。
そして、化学成分で合成された薬を使って、
症状を抑えたり、治療をしていきます。

正気と邪気

現代医学は人体をミクロ的に追及していきますが、
東洋医学はマクロ的視点で捉え、人体を一つの有機体とみなし、
常に心身のバランスをみていきます。


心身のなんのバランスを見ているかというと、
正気」と「邪気」のバランスです。


正気」とは病気の原因に対する抵抗力、邪気に対する生命機能の総称で、
正常な人体の防御機能と気血津液などの調節機能があります。


邪気」とは「正気」の機能が低下した時襲う病気に至る因子(発病因子)のことです。


東洋医学では病気の原因は
外因(風・寒・暑・湿・燥・火)
内因(喜・怒・思・憂・悲・恐・驚)
不内外因(過労・食事・外傷・寄生虫など)
にあるとされています。


健康な心身を保っていれば多少のことがあっても正気が機能し心身は異常をきたしません。
しかし、この3つの原因となるものが心身を過度に刺激して、
心身がそれらに耐えられなくなって「正気」の力が弱まり、
上記の原因が「邪」となり、体に入り込んだり、体から発生すると、
正気は邪気を抑えきれず邪気の力が強まり心身の健康が損なわれます。


つまり、東洋医学でいう健康と病気というのは、
正気と邪気との戦い(盛衰)であり、
正気が旺盛であれば抵抗力も強いので健康であるし、
邪気が強ければ正気の抵抗力が弱まり病気になるということです。


正気を現代医学的に言えば、
ホメオスタシス」に該当するものと言えます。
ホメオスタシスとは、生体が内部環境の変化に関わらず常に一定の状態に保つ作用のことです。
体を一定の状態に保てなくなった時、人は不調を起こすのですね。

四診(ししん)

現代医学では症状の原因や状況を問診・レントゲン・血液検査・MRIなどで把握しようとしますが、
東洋医学では「四診」と呼ばれる「望診・聞診・問診・切診」でデータ収集を行います。

  1. 望診…視覚による診察方法です。
    顔色をみたり、舌の状態を見たりします。
  2. 聞診…耳・嗅覚による診断方法です。
    声を聞いたり、息づかいや呼吸の音を聞きます。また、口臭・体臭なども聞診になります。
  3. 問診…患者に病気の発症時期や状態、既往歴などを記入してもらい確認するものです。
    症状の状態だけではなく、症状の原因となるような生活習慣やストレスを含む精神状態なども確認します。
  4. 切診…直接触れて診察する方法です。
    脈診や腹診があります。

このように四診から症状についてのデータを収集していきます。

弁証論治(診断と治療)

データの収集ができたら、次はデータ解析と治療法の確立、つまり診断です。


四診から得た情報を分析して「」を立てます。
」とは四診から得た情報や患者の身体の状態や体質を総合的に評価した結果のことで、
体の状態に関するタイプ分類です。
このタイプ分類をすることを「弁証」と言い、
主なタイプ分類の方法には
「八綱弁証」「気血津液弁証」「病因弁証」「臓腑弁証」「六経弁証」などがあります。


そして、「」に基づいて治療方法を決定し治療していくことを「論治」と言います。


治療方法には
表面に現れている症状を緩和させる方法「標治法」と
病気の根本的な原因を治療する方法「本治法」があります。


東洋医学では患者の体質や症状に応じて治療法を決定するので、
同じ症状であっても、治療方法が患者によって違ったり(異病同治
違う症状であっても「証」が同じであれば同じ治療をしたりします。(同病異治

まとめ

現代医学は病巣を局所的・科学的に分析し診断していくので、
検査で異常が見られなかった場合は不調があっても治療が行われないことがあります。


一方、東洋医学は体の一部に問題があれば、体全体に影響が及んでいると考え、
その人の体質や症状などをみながら、体全体のバランスをとる治療をしていきます。


ですから、現代医学は病気を診るのに対して、東洋医学は人を診ると言われています。


現代医学は急性の症状にはとても強く、いざという時にはやはりなくては困りますし、
東洋医学も現代医学では対処できない症状に対応できることも多いです。
それぞれの強み・弱みをいかし補いながら、
現代医学と東洋医学などが組み合わさった統合医療が発展していくといいなと思います。

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